パガニーニはバイオリンをしばらく構えたが、音を出すことなくケースへ片付けた。

今回は「イメージトレーニング」についてです。

「イメージトレーニング」を本気でやっている人はなかなか少ないのでは無いでしょうか。

今回はイメトレ入門と言うことでメリットが確認された研究をいくつか紹介します。

プロゴルファー×イメトレ

最初に紹介する研究は初心者ゴルファー52人を対象にした2014年の実験です。

  • イメトレのみグループ
  • 身体を使って練習のみグループ
  • イメトレ×身体を使って練習グループ
  • 何もしない

の4グループにわけ、三日間練習してもらったところ身体を使って練習グループよりイメトレのみグループの方が成績が良かったと言う結果が出ました。

医者×イメトレ

今度はプロの外科医を対象にした2011年の論文です。

この研究でもイメトレをしたグループの方が技術が向上し、ただの実習よりパフォーマンスが上がりました。

音楽×イメトレ

音楽の研究はいくつか紹介したいと思います。

1つめは、ピアニスト16人を対象にした2009年の研究です。

新曲を暗譜してもらうのにイメトレを用いて練習するグループと普通に練習するグループで比較した結果イメトレ組の方が早く弾きこなせるようになると言う結果になりました。

2つめは、ハーバード大学のパスカルレオーネ教授の1995年に行われた実験です。

どんな内容かと言うと全くのピアノ初心者に5日間3種類の過ごし方をしてもらい、指の動きをつかさどる脳部位の神経細胞の働きの変化を比較したものでした。

どのような過ごしかただったかと言うと

  • 5日間毎日2時間実際にピアノを弾いて練習
  • 5日間毎日2時間ピアノを弾いているイメトレ
  • 何もしない

の3種類です。

3つのグループの中で指を動かす神経細胞が1番向上したのは、実際に練習したグループでした。

しかしピアノを触ることもなく、ピアノを弾く真似もせずただイメトレをしていたグループも確実に指を動かす神経細胞が向上していました。

実際にイメトレをしていた奏者

以上の実験から間違いなくイメトレが音楽のスキルに役立つことは間違いないと思うのですが、音楽家は科学より「〜がやっていた」と言う話の方が信じそうなのでイメトレをしていたと言う証言がある有名な奏者を紹介しておきます。

ピアニスト

  • ルビンシュタイン
  • ホロヴィッツ

バイオリニスト

  • パガニーニ

この記事のタイトルはパガニーニの練習を盗み見た人物の証言でした。

….もっといた気がするので後日リサーチして追加しておきます。

まとめ

今回はイメトレが効果があるぞと言う研究をいくつか並べて見ました。

具体的なイメトレ方法や、やり方などは後日また紹介します。

バイオリン講演奏家 長又 允希