演奏家として呼ばれたものの、練習はしていたのにミスだらけ。
おまけに先輩、後輩、同期が聴いていた。
そんな経験を2度としないで済むとしたらあなたはいくら払いますか?
感情に値段をつけるとしたら…
この実験はロンドンと香港で行われたもので、「幸福感」や「恥」といった8種類の感情をもう一度「味わう」か「味わうのを避ける」ためには2ドル〜200ドルの間でいくら払っても良いと思いますか?と実験参加者に質問していくものです。
この研究を見つけた本に参考文献がなく元の論文が見つかっていないため正確ではないかとしませんが、8つの感情に値段をつけてもらうためどのような質問を行なったのか紹介するので、この記事を読んでる方も自分ならいくらくらいの値段をつけるかなと考えてみてください。
8つの感情と実験での質問
幸福感「あなたがこれまでの人生でこの上もなく幸せだった特定の時のことを思い出してください 。その時の気分をもう一度味わうために 、 2ドルから 2 0 0ドルの間で 、いくら払ってもいいと思いますか?」
静かで穏やかな気分「あなたがこれまでの人生で1番静かで穏やかな気分だった時のことを思い出してください 。その時の気分をもう一度味わうために 、 2ドルから 2 0 0ドルの間で 、いくら払ってもいいと思いますか 」
興奮「あなたがこれまでの人生で1番熱狂な興奮を感じた時のことを思い出してください 。その時の気分をもう一度味わうために 、 2ドルから 2 0 0ドルの間で 、いくら払ってもいいと思いますか 」
愛情「あなたがこれまでの人生で愛情を感じたりときめいた時のことを思い出してください 。その時の気分をもう一度味わうために 、 2ドルから 2 0 0ドルの間で 、いくら払ってもいいと思いますか 」
後悔を避ける「あなたが強く後悔している具体的な出来事を思い出してください 。もう一度あんな気持ちを味わうことを避けるためなら 、いくら払いますか ? 」
恐怖を避ける「あなたが1番恐怖を感じた事を思い出してください 。もう一度あんな気持ちを味わうことを避けるためなら 、いくら払いますか ? 」
恥を避ける「あなたがひどく恥をかいた出来事を思い出してください 。もう一度あんな気持ちを味わうことを避けるためなら 、いくら払いますか ? 」
悲しみを避ける「あなたが今までで1番悲しかった具体的な出来事を思い出してください 。もう一度あんな気持ちを味わうことを避けるためなら 、いくら払いますか ? 」
以上の質問になります。
例えば「静かで穏やかな気分」だったら、整体で気持ちよかった時やピクニック、公園でのんびりしてウトウトしていた時などを思い出してください。
また「恥」をかいた出来事だったら、人前での失敗など思い出したら良いのではないでしょうか?
実験の結果
では、香港の実験でつけられた価格の平均を発表していきましょう。
静かで穏やかな気分 4 4ドル 3 0セント
興奮 6 2ドル 8 0セント
幸福感 7 9ドル 6セント
恐怖心を避ける 8 3ドル 2 7セント
悲しみを避ける 9 2ドル 8 0セント
恥かしさを避ける 9 9ドル 8 1セント
後悔を避ける 1 0 6ドル 2 6セント
愛情1 1 3ドル 5 5セント
このような結果になりました。
ちなみにイギリスで同じ実験が行われた際つけられた価格平均は、香港での実験とほぼ変わらなかったようで、このことから国は関係なくどこでもこのような結果になるのではないかと言われています。
この結果から、
愛情>ネガティブな感情を避ける>ポジティブな感情
という順に人は高い価格をつけていくことがわかりました。
また、この結果からもう1つ面白いことがわかるで紹介します。
他者
僕も研究を見ただけだと気づかなかったのですが、ネガティブな感情の方に高い値をつけるということ以外に「他人が関わってくることに高い値をつけている」という共通点があります。
愛情を感じたりすることは相手がいなければもちろん出来ませんし、恥や後悔したことを思い浮かべてもらった時に、対人関係のことや人前での失敗などをあげる人が多かったようです。
愛情も、恥も、後悔も他人からどのように見られているかということが関わってくる感情だと言うことから、
人は他人から自分がどう見えるか、そしてどのように思われたかと言うことを意識し、他人に悪く思われないため、もしくは愛情を再び感じるためには高い価格を出すと言うことではないかと研究で言われています。
まとめ
人はネガティブな感情を避けること、ポジティブな感情を再び感じること、愛情に値段をつけるとしたら、
愛情>ネガティブな感情を避ける>ポジティブな感情
と言う順番に高い価格をつけることがわかりました。
また高い価格をつけられた感情(愛情、後悔を避ける、恥を避ける)はどれも他人が大きく関わってくる感情だということから、人は自分の幸せなど内側から感情よりも、他人がどのように自分を見ているのかということを気にしてしまうということもわかりました。
お金がないのに見栄を張って上がってしまったり、無理をしたカッコつけなどが典型的な例かなと思いました。
ネガティブな感情を避けるためにお金を使うというのは予想できましたが、自分が他人が関わってくる感情に高い価格をつけることは全く予想できていませんでしたし、意外でした。
ブログ書いたり、人の相談に乗った時に意識してみようと思います。
参考文献ネガティブな感情が成功を呼ぶ https://www.amazon.co.jp/dp/B017XHTFX0/ref=cm_sw_r_cp_api_i_cF9PCbDB6MKR6
バイオリン講演奏家長又允希