何故1個治すと1個出来ないが起こるのか

目が見えなくなる

まずはこの動画をご覧ください。

もともと有名な実験を再現したものになります。

実験内容紹介

どのような実験かというと、

1、白チームと黒チームに別れて入り乱れながらバスケットボールをパス回しする。

2、白のチームのパスのみを数える。

と言った簡単な内容になります。

この実験の目的

動画を観た方はわかると思いますが、実はこの動画の途中でゴリラの着ぐるみが現れます。

しかし、大体の人が白チームのパスの回数を数えるのに必死になりゴリラの着ぐるみという異質な存在に気づくことが出来ません。

終わってから、実験者がゴリラの存在を説明しネタバラシしたところ被験者は信じなかったそうです。

この実験から2つのことがわかると言えると思います。

1つ目は人は何か1つに集中してしまうと、ゴリラの着ぐるみというものにも気がつくことができないということ。

2つ目はそのことにすら気がつくことが出来ないということです。

僕はこの実験を知りあることを思い出しました。

レッスンでよくある風景

先生に1つのことを注意されました。

その場で言われたことをなんとか治そうと一生懸命演奏するものの今度は今まで出来ていたことや、前に注意されたことが出来ず怒られた。

こういうことが実際に先生にレッスンを受けている時、もしくは僕がレッスンしている時によく起こります。

ゴリラの研究を知った上でこのレッスンでよくある出来事を考えると、

白チームのパスを必死に数えようとする=注意されたことを必死に治そうとする

普通に観ていれば絶対に気付くはずのゴリラの着ぐるみ=普通に弾いていれば間違えるわけないもの

と言えるのではないかと思います。

対策

どのように対策したら良いのかというのは、科学的な答えが出ているのか僕にはわかりません。

僕が生徒にそうならないようにする方法として伝える対策法は、

1、正しく弾くことを身体に染み込ませる

2、注意したことに全て意識が持っていかれがちなことを意識する

3、他の注意しなくちゃいけないところも演奏前に確認する

という3点を意識するように指導しています。

次回の記事で「1、正しく弾くことを身体に染み込ませる」とはどのようなことなのか解説したいと思います。

バイオリン講演奏家長又允希