生徒と正面から向き合うために

生徒への向き合い方を考え直した話

私が子どもにレッスンする上で1番大切にしていることが「子どもと正面から向き合う」ことです。

約1年前幼稚園でレッスンをしているときにこんな事がありました。

 

レッスンが終わり楽器や譜面台を片付けている時に、生徒の3歳の女の子がやってきました。

カバンに新しいキーホルダーが付いていて、それを僕に見せたかったようです。

3歳の女の子はこのキーホルダーがどんなものなのか一生懸命説明してくれました。

しかし私はプリキュアの変身道具ということしかわからず「へぇ!すごい!いいね!」と理解が出来ないまま適当な返事をすることしかできませんでした。

その日の夜、たまたまYoutubeを観ていたら再生リストのなかに女の子が話していたプリキュアの1話が出てきました。

生徒が好きな歌や子どもに人気の曲を普段から検索して聴いているからだと思います。

3歳の女の子が一生懸命プリキュアについて説明してくれたのに、説明を全然理解してあげられなかったことが印象に残っていたのでせっかくだからと思い観てみました。

プリキュアを観てみると、私が理解できなかった3歳の女の子の説明は変身ポーズや、変身する人の名前、アイテムなどを正確に教えてくれていた事がわかりました。

そして3歳の女の子の説明を理解できなかったのは、説明が悪かったのではなく私がプリキュアを全く知らなかったからだということもわかりました。

次のレッスンで3歳の女の子に、私もプリキュアを観たことを話、もう一度カバンに付いているキーホルダーを見せてもらうと今度は女の子が好きなキャラクターを教えてくれました。

今度は1度観て登場人物など覚えていたので女の子の話もよく分かりました。

女の子の好きなキャラクターがわかったので、僕が作成する楽譜に女の子が好きな「キュアスター」というキャラクターを載せてあげたところ女の子は大喜びで、以前より練習するようになりました。

 

この出来事をきっかけに、それまでも子どもとしっかり向き合っているつもりでしたが、まだまだ足りなかったと反省しました。

「子どもの話を聞くだけでなく、子どものいうことをわかってあげられるように私自身出来ることをする。」

それこそが子どもと正面から向き合うことだと私は思います。

今は、生徒1人1人に好きな番組を聞き、1話だけでもYouTubeで、難しければ最低でも公式サイトを見て主な登場人物の名前などはわかるようにしています。

子どもが好きな番組やキャラクターを知っているだけで話が盛り上がりますし、ご褒美シールなど選ぶ際も1番喜んでもらえるものを選びやすく子どもにとって楽しいレッスンをする上で役に立っていると思います。

生徒の話や、保護者の方の声を聴くことを大切にしています。