ベートーヴェンのコーヒーの飲み方を科学的に考察してみた

色々クセが強いことで有名なベートーヴェンの話です。

毎朝のコーヒー

ベートーヴェンの秘書が残した本の中に、

朝食の折には、いつもコーヒーを飲んだが、彼はこのコーヒーの用意を自分ですることがよくあった。この飲み物に関して、彼は、東洋人さながらに頑固であった。1杯あたり60粒を常としたが、1粒でも2粒でも間違わぬように、いちいち60粒を数えるのを常としていた。ことに客がいる場合がそうだった。彼はこの仕事を、もっとも重大な仕事のように、念入りに行ったのである。

という節があります。

自分で豆の数を数えてコーヒーを入れていたというのはなかなか面白い話ではないでしょうか?

コーヒーに含まれるカフェインには、ダイエット効果があったり、記憶力が上がったり、死亡率が下がるかもという話があります。

今回の記事は「ベートーヴェンがコーヒー飲んでいたよ」という話ではなく、どんなタイミングでコーヒーを飲むのが科学的に良いとされているのかといった内容です。

ベートーヴェンのコーヒーの飲み方は、科学的にみると正解なのでしょうか。

脳力が上がるコーヒーを飲むタイミングとは

今回紹介する研究は、学生80人を対象にしたもので、

・午前中にカフェイン入りコーヒーを飲む。

・午前中にノンカフェインコーヒーを飲む。

・午後にカフェイン入りコーヒーを飲む。

・午後にノンカフェインコーヒーを飲む。

という4グループに分けました。

ノンカフェインの人達には、自分が飲んでいるコーヒーがノンカフェインコーヒーだとは知らない状態で飲んでもらいます。

その後テストをしてもらい記憶力に変化が現れたのかチェックしました。

その結果飲む前より良い成績を収めたのは午前中コーヒーグループでした。

他のグループは記憶の変化は確認できなかったようです。

具体的には、顕在記憶の成績が30%アップが確認されました。

顕在記憶とは、覚えたものを思出だす能力のことです。

つまりベートーヴェンの毎朝仕事の前のコーヒーには、顕在記憶を高める効果があったことは間違いないと思います。

数々の名曲はコーヒーのおかげで生み出されたのかもしれません笑

年齢によって変わってくる

実は2002年の65歳オーバーの人を対象にした研究では、午後にコーヒーを飲んだほうが記憶力が上がっていたという結果が出ていました。

ここまでの内容をまとめると、

20歳〜中年 午前中にコーヒーを飲むと記憶力UP

65歳以上 午後にコーヒーを飲むと記憶力UP

となります。

ベートーヴェンは56歳で亡くなりました。

もし65歳まで生きていたら本能的に仕事終わりにコーヒーを飲むようになっていたかもしれません。

おまけ

今後も音楽家のおもしろ話もちょくちょく紹介していきます。

演奏会で演奏する際のトークのネタの参考にならと嬉しいです。

もし今回の話を演奏会のネタにするならば、

ベートーヴェンが毎朝コーヒー豆を数えて入れていたという話を知っていますか?→実はコーヒーは飲むタイミングで効果が変わり…→ベートーヴェンも無意識にわかってたのかもしれませんね。

といった風に話を進めていったら良いのではないでしょうか?

面白い音楽家&演奏家ネタがあればツイッターに連絡ください。

バイオリン講演奏家長又允希